ハイチュウぶどう味

小梅ちゃんの酸っぱさは私の反抗期の酸っぱさと似てる。中途半端な酸っぱさ。
ワキの匂いはもっと酸っぱい。

反抗期で家族と会いたくないから部屋で飲み食いしたいけど、部屋で飲食禁止という我が家の決まりを堂々と破る気にはなれずこっそり食べれるという理由で買った私の弱弱しい反抗が詰まった小梅ちゃん。

中途半端に尖ってる、そして中途半端ではなくガッツリ真っ黒かった暗黒学生時代。

美容院に行きたくないから汚く伸ばした前髪で目を隠して、スーパーの袋に入った小梅ちゃんを見つつ悪いことをしている…!と興奮してニタニタした帰り道が懐かしい、それが私の青春。悪くはない。


尖ってはいるものの百均の子供用ハサミのような切れ味の反抗期だったので、小梅ちゃんより普通に母が作ってくれた夕食を食べた方がお腹がはるな!と気づき小梅ちゃんとは離別した。
食欲と反抗期を天秤にかけあっさりハサミを折った。

成長期のすさまじい食欲が無ければ、もっと凄まじい反抗期を過ごしていたのかもしれない。小梅ちゃんの袋の山の中でその梅の匂いで白米を食べるような…母が納豆を持ってきても小梅ちゃんの大玉を投げつけるような…

反抗期を全うに貫くのはかなりの忍耐力と芯がいる。

小梅ちゃんを反抗期のパートナーにしていなければ全うに反抗期を過ごして自我を確立しもう少し真っ直ぐな人間になっていた気がする。
致し方ない、小梅ちゃんをパートナーに選んでしまった時点で人生が決まってしまった。




最近、二人展をした。
初めての展示をするということでワクワクしつつ私はお腹が空いたとき用にハイチュウを買った。

友達にハイチュウをあげた時、遠慮する友人に「私、ハイチュウ好きじゃないから~!」と言って初めて自分がハイチュウを好きじゃないと気づいた。何で買ったん?

本当に何で買ったんだ?ぶどう味

結果、一個食べて残りは友人に持って帰ってもらった。何で買ったん?

ドラックストアでハイチュウを買った時の気持ちをぼや~と思い出していて、ちょっと自分のセンチメンタルな部分がある所に気づいた。(私はセンチメンタルの塊だとは思うけど)

おばあちゃんがよく、私の家にハイチュウぶどう味を配達しに来ていた。
ウーバーイーツの先駆けだ。自発的に配達しに来ていた。

別にハイチュウが好きでも何でもないのだけどただそこにあったから食べていたら、おばあちゃんにハイチュウが好きな子共と認識をされてしまった。
それから十年以上経って、私が反抗期バリバリの時代にもまだハイチュウぶどう味を届けにおばあちゃんはたまに家に来ていた。

世界中のおばあちゃんはそうだと思うけど、孫は子共の頃から味覚も食欲も変わらないと思っている。

なので毎回大量にぶどう味のみハイチュウを持ってきていた、そして既に食べていないハイチュウが大量に家にあったので我が家には沢山のハイチュウ、しかもぶどう味のみが食卓の隅にあった。

反抗期におばあちゃんからの大量のハイチュウを食べれるか?
私は食べれなかった、元々好きじゃなかったのもありおばあちゃんには何も言わないものの密かにハイチュウを持ってくることにイラついていた。

母に食べないの?と言われてぶち切れそうになったことあった。
ぶどう味だけこんなに食べれんしっ!
ハイチュウに関してだけ言えば全うに反抗できていた気がする。

そんなおばあちゃんも加齢により弱ってホームに入っておりもう我が家にハイチュウを届けにくることはない。

そんな小梅ちゃんに続いての反抗期の味のハイチュウを初めての二人展の晴れの日に手元に置いておきたかったのか~~?!と気づいて何て自分はセンチメンタルガール。


私はいまだに甘酸っぱいし中途半端だ。
達観するにはまだまだまだまだ早い。






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